信託期間の満了日の前に償還される「繰上償還」
運用期間を満了した後に返還金を支払うのが通常のケ-スですが、とき
には、信託期間の満了日より前に投信が償還されてしまうことがあります。
これを繰上償還と呼びます。また、決められていた信託期間が延長される
こともあり、これは償還延長と呼ばれます。
繰上償還は、投信の純資産規模が極端に小さくなったため、運用にかか
る経費の負担が大きくなり、当初予定していた運用が困難になった場合な
どに行われます。ですから、小規模の投信を購入する際には注意が必要で
しょう。
また、最初から「基準価格が○○円の水準に到達したら償還する」という決
まりのある投信もあります。繰上償還が決まったら、書面で通知されます。
一方、信託期間の延長は、運用会社の判断により、受益者(投資家)と
協議し、監督官庁の許可を得て行われます。というのも、その投信を運用
している投信会社に、償還を延長したい事情(採算割れで償還をしたくな
い、償還すると信託報酬がなくなる、など)があるからにほかなりません。
したがって、受益者にとって有利である場合しか認められません。
2002年頃、株価の暴落によって基準価格が大幅に下がった状況で、満期
償還を迎える投信が急増したため、償還延長に踏み切る運用会社が続出し
たことがあります。
運用期間が終わり、資産を分配する・返還する「満期償還」
投信には、運用の期間について決まりがあります。これを信託期間とい
います。
信託期間が決まっている投信は、その期限になると、投資家から預かっ
ている資金を現金化して返還し、運用を終了しなければなりません。これ
を満期償還といいます。また、この際に受け取る返還金のことを償還金と
いいます。
例えば、1口1万円でスタートした投信が順調に資産を殖やして、5年後
の満期償還時に償還金として1万5000円を得られたとすると、1口あたり
5、000円の投資収益があったことになります。
信託期間は、すべての単位型投資信託に設定されています。
また追加型投資信託は、もともと無期限のものが基本
でしたが、最近では信託期間を設定し、運用期間を限定する投信が多くな
ってきました。長期での投資を考える場合、追加型投信を購入する際に、
信託期間が設定されているかどうかを確認する必要があるでしょう。
2つの分配金がどう扱われるかは投資家ごとに異なる
投資した元本の一部を払い戻す形で分配したとみなされ
るのが、特別分配金です。投資元本が取り崩されているだけですから、収
益が発生したわけではなく、非課税とされます。
では、「どこまでが普通分配で、どこからが特別分配金なのか?」につ
いては、個々の投資家が保有している投信の個別元本(取得元本)によっ
て違ってきます。個別元本とは、投資家それぞれの平均取得価格(同じ投
信を、何回か追加で購入した場合、それぞれに要した資金を含めて加重平
均し、再計算した価格)といっていいでしょう。
決算日の基準価格を個別元本が上回っていた場合には、その超過分に相
当する分配金は収益からの分配でなく、元本の取り崩しとみなされ、特別
分配金という扱いになります。
逆に、個別元本が決算時点での基準価格を下回っていたら、分配金は収
益からの分配とみなされ、普通分配金としての扱いを受けます。
個別元本は、投資家一人ひとりで違いがありますから、同じ金額の分配
金を受け取っても、投資家ごとに特別分配金と普通分配金の比率に違いが
出ます。また、特別分配金を受けると、投資元本が分配金として取り崩さ
れたことになるため、分配後は、それまでの個別元本から特別分配金に相
当する金額を控除した金額が、新たな個別元本となります。
普通分配金は課税され、特別分配金は非課税
分配金は、投信の決算のときに運用の結果を反映して支払われます。そ
して、その金額は、あらかじめ決められた分配方針に従って、運用会社が
判断します。そのため、分配金の支払いには投信ごとにバラつきがあり、
なかには基準価格が大幅に上昇していても分配されないケースもありま
す。
また、分配金には、普通分配金と特別分配金の2種類があります。税金
を払わなければならないのが普通分配金で、課税されないのが特別分配金
と覚えておけばいいでしょう。
普通分配金は、債券の利子や株式の配当金、売買益といった、運用収益
の一部が支払われるものです。これは投信の運用で得られた収益の還元で
すから、支払い金額の10%に相当する税金が源泉徴収されます
分配金には支払われるたびに税金がかかる
分配金が投資家に支払われる際には、所得税と住民税を合わせて20%
の課税が発生します(一部の投信については2009年3月までは税率が軽減
されて10%)。つまり、保有している投信から分配金として支払われる金
額のうち、投資家にはこの20%分の税金があらかじめ控除され、実際には
80%分しか受け取れないのです。
そこで、その20%分の税金を支払わなくてもいいように、収益はすべて
再投資して運用の原資をひたすら増やそうというのが無分配型です。分配
金を支払うと、当然ながら投信の資産は減ってしまいます。分配しなけれ
ば収益の“糧”となる運用原資を減らすこともありません。
それに対し、いったんは分配するものの、その資金を再投資して運用原
資を確保しようというのが再投資型です。投資家にとっては、販売手数料
がかからないというメリットもあります。ただし、控除された税金分だけ、
再投資に振り向ける資金は減ってしまいます。投信を運用する期間中、分
配金を支払うたびに課税されることを避け、その分を再投資に回すことで
さらに大きな利益を生み出すことが期待できる、いわゆる税の繰り延べ効
果という意味では無分配型が一番優れています。
長い期間をかけて資産を効率的に殖やそうという投資家にとっては、分
配金の支払いは必ずしもいいことばかりではないということを、じっくり
考える必要があるでしょう。
運用の成果に応じて利益の一部が投資家に支払われる
投信の資産が順調に増えている場合、運用であがった収益の一部を投資
家に支払うのが分配金です。しかし、その支払いはあらかじめ約束されて
いるわけではなく、運用の状況次第では支払われません。そこが、現預金
の利子とは違うところです。
分配金の原資となるのは、保有している株式や債券の配当金、利子、値
上がり益などです。保有している株式の時価が上昇し、配当金が増えれば、
分配金に回せる余裕が生まれますから、いくら分配できるかは運用による
収益次第ということになります。
投信には、決算期のたびに分配金が支払われる分配型と、分配せずに運
用の収益をそのまま再投資する無分配型があります。そして、分配金を自
動的に再投資するように設計されているのが再投資型です。
ちなみに、投信の決算にはさまざまな設定のものがあり、1年ごとに決
算を行うタイプや3ヵ月ごとに決算するタイプ、また毎月決算を行うタイ
プなどがあります。
この3つのタイプの違いを見るうえで重要なポイントになるのが、分配
金にかかる税金です。
毎日、夕方には当たらしい基準価格が確定する
基準価格は、投信に組み入れられている株式や債券、外貨建て資産など
の価格変動の影響を受けて、日々変化します。そのため、投資信託の運用
会社によって毎日発表されています。
午後3時に、証券取引所の取引が終了したあとから、保有している株式
や債券の時価による再計算や、外貨建て資産の為替レート(円とドルなど
の異なる通貨を交換する際の価格)の洗い直しなどが行われ、夕方にはそ
の日の基準価格が確定します。株式や債券は、平日の午前9時~午後3時の
あいだに証券取引所で売買され、午後3時の時点での時価が計算されます。
また、外貨建て資産は、海外の取引所に上場している外国株式などにっい
ては、その取引所での直近の終値(最後にっけた価格)で評価されます。
それが翌日の日経新聞の朝刊などに掲載されるのです。最近では、イン
ターネットでも確認できるようになりました。
基準価格は文字どおり、投資信託の価値を見る「基準」として重要なも
のです。
投資信託1口あたりの時価を示すもの
投信に組み入れられている株式や債券などの銘柄の時価総額を合計した
のが純資産総額ですが、それを投資信託の1□あたりの額に直したものが
基準価格です。追加型投資信託の売買(購入・解約)はこの基準価格(正
式には「基準価額」といいます)で行われます。
計算式としては、純資産総額÷受益権口数=基準価格となります。
ここでいう受益権とは、投信の運用によって得られた利益を受ける権利
のことです。また口数というのは、投信の受益権の単位のことで、申し込
み口数を指します。
ここに純資産総額200億円の投信があったとしましょう。受益権口数が
200万口だとすると、200億円÷200万口=基準価格1:万円ということになり
ます。1口の基準価格が1万円の投信を100万円購入した人は、その投信の
受益権を100口購入したことになります。
新しく設定される投信は、基準価格1万円でスタートすることが多くな
っています。そのため、基準価格というと、1万円が基準となる印象が強
くあります。
そして、その後の運用によっては1万5、000円、2万円あたりまで上昇する
こともあります。しかし、あくまでも保有している資産の時価評価が基準
になるわけですから、必ずしも投信の運用成績を正しく反映しているとは
限らないので、注意が必要です。なぜなら、純資産総額の項目でも述べたように、純資産総額は運用する資金が増えただけでも増加するもので、この純資産総額をベースにして算出される基準価格の変動は、投信の投資対象の成績(値上がり・値下がり)だけによるものではな
いからです。
運用による利益のほかに資金の流入でも増える
運用が好調ということを聞きつけて「この投信に投資したい」という人
がたくさん押し寄せました。大勢の人が購入したことで、一気に500万円
の資金流入がありました。
これによって、運用開始3ヵ月後には、1、050万円だった投信の純資産総
額は、1、050万円(それまでの純資産総額)+500万円(新規に流入した現
金)=1、550万円(新しい純資産総額)となりました。
運用が好調で、保有している銘柄が値上がりすれば、投信の時価総額が
増え、純資産総額もふくらみます。しかし、それだけでなく、この投信を
購入する人が数多く現れることによって、運用する資金が増えただけでも
純資産総額が増加することがあります。
これは重要なことですから、よく覚えておいてください。なぜなら、投
信の購入を考える際に、「これは純資産総額が増えているから運用が好調
だな」と考えるのは早計だ、ということになるからです。もしかしたら、
純資産総額が増えたのは、新しい投資資金が多く流れ込んできたためであ
り、運用の成績はそれほど良くないというケースも考えられるからです。
投資信託が保有する財産の時価総額とは
「純資産総額」とは、投信の時価総額のことをいいます。
こんな例で考えてみましょう。 1、000人の人が1人1万円ずつ出し合って
1、000万円の投信をつくりました。当初は何も投資していないので現金が
1、000万円あります。財産は1、000万円だけです。つまり、この段階での純資
産総額は1、000万円です。
運用を開始してA株とB株に500万円ずつ投資し、3ヵ月後にはそれぞれ
の株価は5%値上がりしました。とすると、運用中の株式の時価総額は525
万円+525万円=1、050万円ですから、この1、050万円が3ヵ月後の純資産総額
ということになります。
すなわち、その投資信託が保有している財産の総額と考えればいいでし
ょう。通常、個々の投信の大きさを比べる場合には、この純資産総額が基
準になります。
日本で一番、純資産総額が大きい投信、つまり日本
最大の投信は「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」という
名前の投信です。なんと、5兆5、200億円という規模になっています。
売却には一定のルールがある
投信を売る場合ですが、これは購入した販売会社を通して行いま
す。投信を売却するには2つの方法があるので、どちら
かを選んでください。ただし、ここでも注意しなければならない点がいく
つかあります。一つは、あなたが投信を売りたいと思っても、すぐには売
れないタイプの投信があるクローズド期間が設定されている投信のことです。また、投信は売却した当日には、売却代金を受け
取ることはできません。さらに、売却する際の価格は、
売却を申し込んだ日の夕方に決まる基準価格(正式には「基準価額」といい
ますが、「基準価格」のほうが親しみやすい言い方ですし、日常的にはそう
呼ばれているので、本書のなかでもそう呼ぶことにします。
あらかじめいくらで売れるのか、正確な金額はわかりません。
これらの注意点に加えて、投信を売るタイミングも大事です。基本的に
買ったときの価格よりも上かっていなければ損になりますから、投信の売
却には十分に慎重を期してください。
どの信託をどの販売会社で買うか決める
投信の売り買いは、基本的に販売会社を通して行います。
前のページでも説明したとおり、販売会社は投信の売買を行う窓口であ
り、証券会社や銀行、郵便局などがそれに当たります。
では、あなたが投信に投資して資産運用する場合の、おおまかな流れを
説明しておきましょう。
まず、どの投信を購入するかを決める必要があります。投信には数多く
の種類があるため、自分の目的に合ったものを選ぶには少々時間がかかる
ことでしょう。どんな種類があるかは、販売会社の店頭におかれた商品パ
ンフレットを見たり、あるいはインターネットで探すなどして、じっくり
と選びたいものです。ただし、ここで注意してほしいのは、あなたが選ん
だ投信が、どの販売会社でも取り扱っているとは限らない、という点です。
販売会社はそれぞれ、取り扱っている投信の種類が決まっています。です
から、自分が買いたい投信と、自分が売買窓口にしたい販売会社とを考え
合わせなければなりません。場合によっては、窓口にする販売会社を決め
てから、そこで取り扱っている投信のなかから種類を選ぶ、ということも
あるかもしれません。
どの投信を、どの販売会社で購入するかが決まったら、次に販売会社で
投信を売買するために必要な口座を開きます。口座を開いたら、あとは購
入の申し込みをして、購入代金を支払えば、必要な手続きは完了です
専門機関が役割を分担
投資家が投信を購入したお金は、信託銀行によって保管・管理されてい
ます。また、そこでは運用会社の指示を受け、実際に株式や債券の売買を
行っています。つまり信託銀行とは、通常の銀行業務のほかに、信託業務
(顧客の財産を預かり、運用や管理を行う業務)を行っている銀行のこと
です。
そして、投資家から預かった資金の運用を、信託銀行に対して指図する
のが運用会社です。正しくは投資信託委託会社と呼ばれ、ファンドマネジ
ャーはここに所属しています。これまで、ファンドマネジャーがみんなの
お金を管理する、と説明してきましたが、実際は信託銀行が財産をすべて
管理しています。そのため、仮に販売会社や運用会社の経営が破たんして
も、投信の財産は信託銀行によって安全に管理されています。また、もし
信託銀行が倒産するようなことがあっても、投信の財産は信託法という法
律によって安全に守られているのです。
これが投信を運営するしくみですが、もう少しわかりやすく説明しまし
ょう。例えば、ある運用会社が、国内の公社債を中心に投資する投信をつ
くったとします。これを、証券会社や銀行、郵便局などが投資家に向けて
販売をします。そうして集まったお金は、信託銀行が管理・運用をします。
そして、実際にどのように運用するかは、運用会社が指示します。その後、
運用の成果としてあがった利益の一部が投資家に分配されるのです。
また、投資家を受益者(運用の成果である利益を受ける)、信託銀行を
受託者(運用を受託する)、運用会社を委託者(運用を委託する)という
言いい方をするときもあります。このように、専門の機関が役割を分担して
運営することで商品自体の安全性を確保しているのが投信の大きな特徴で
あり、金融商品としての魅力でもあります。
運用・販売・管理は誰が行ってるの?>>証券会社のほか、銀行や郵便局でも販売されている
投信は、「販売、保管・管理、運用」の3つの会社が関わっています。
まず、投資家が投信を購入する窓口となるのが販売会社です。以前は保証会社の窓口でしか購入できませんでしたが、1998年から銀行窓口での販売が認められるようになり、いまでは銀行窓口のほうが多くなっています。
また郵便局の窓口でも販売されるようになりました。
これらの販売会社は、分配金・償還金を支払ったり、投資家から投信に関する質問を受けたりする窓口として役目を担っています。販売会社は投信を運営する役割のなかでは販売者という呼称がもいいられることもあります。
おすすめ知識!投資的観点から考えるクレジットカードの作り方
投資信託の基本的な姿勢として、資金を殖やすということがあります。
使ったお金を殖やすという観点から考えると、身近なところではポイント還元制の買い物カードや
クレジットカードがそれに当てはまるのではないでしょうか。
なかには、キャッシュで還元してくれるカードも存在します。「投資」とまではいいませんが、
まずは、いつも身の回りで消費してるものに対して、配当が得られることも考えみましょう。
ポイントカードもクレジットカードも利用額に対して平均1%の還元(配当金)が得られます。使い方やカードの種類によっては5%まで跳ね上がることもありえます。
購入した金額そのものは、戻っては来ませんが、購入したそのものが、価値を落とさないものだったり、価値が上がる可能性を秘めているものだった場合、あとで売ることもできることを加味すると、投資といってもいいのかもしれません。
ショッピングしたものの大半が価値を落としてしまうものですが、
例えば、卸屋さんで海外の音楽レコード盤1500円を100枚、クレジットカードで購入し、○○オークションで100枚全部2000円で売却できた場合、150,000円の1%(平均還元率)=1500円分のポイントと利益500×100枚=50000円で合計51,500円の純利益を得ることができますし。
プレミアが付きやすい芸能人ものやスポーツ選手の記念品など、価値が上がる可能性があるものは、これに当てはまります。
と、考えると作るべきクレジットカードが、年会費無料でポイント還元率が高く、ボーナスポイントゲット等のキャンペーンが豊富に実施されている、ネットショッピングに強いものとなります。
また、そういった投資的観点からみなくても、大半の人に該当する条件なのではないでしょうか?
ショッピングを全くしない人なんていないでしょうから・・・
スーパーの買い物も上手にポイントをためれるのをご存知ですか?
スーパーが独自に発行してるポイントカードの場合、ためたポイントはそのスーパーでお買い物できるのは有名です、
ただ、そのスーパーでしかポイントを使用することができないというデメリットがあります。
最近のスーパーでは、電子マネー決済を導入しているところが多くなってきていることから、
電子マネーのチャージでポイントを稼ぎ、同時にポイントのダブル取りもするとう方法があります。
クレジットカードでためたポイントは友好的にいろいろなところで使うことができます。
その場合、本文途中で述べた条件に、電子マネーへのチャージでもポイント付与対象、ポイント移行先が沢山あるが付け加えられますね。
そんな都合の良いカードはあるのか?と思うでしょうが、星の数ほどあるクレジットカードがこの世には存在します、
あなたに合ったクレジットカードを探せるWEBサイト(クレジットカード比較.com等)を参照してみると良いでしょう。
自分の身近でお金持ちでないのに、ポイントやマイルを上手にためて、いつも旅行にいったり、新しいものをショッピングしている人いますか?
そう人は、少なくないです、ただ私たちが知らないだけで、多くの人は上手に生活しています。
あたたも、脳の思考を日々の消費かた投資的に変えて、上手なマネーライフを送ってみてはいかがでしょうか。
あなたが損をしても誰も助けてはくれない!
これから投信を購入して、投資をはじめようとしているあなたへ、しっかりと伝えておきたいことがあります。
それは、投資は自己責任において行うこのだ、ということです。
「銀行の販売担当者にすすめられたから」とか「友人がこの投信を買って、儲けたから」といった理由で投資をするのは、とても危険なことだといえます。もし、あなたが儲けるどころか、投資したお金を失ったときには、銀行もあなたの友人も、だれもその損を取り返してはくれないのです。
銀行ですすめられた話も友人の成功話も、それはあなたにとって投信の判断をするための情報の一つでしかありません。最終的には、あなた自身が自分の責任において、投資をおこなわらければならないのです。
ですから、投資や投信信託について基本的な知識を、今、しっかりと学んでおくことが大切です。それによって、投資信託という商品を十分に使いこなし、利益を手に入れることができるようになるのです。
投信は貯金ほど安全性の高いものではない
以前は証券会社が主な販売窓口だった投資信託も、今は銀行や郵便局でも購入できますし、ネット通販でも可能です。そのため、かつてのように”なんやら危ない商品”といったイメージは薄れてきました。10年ほど前では、「証券会社に買わされたあげく、値下がりして困った」などという、投資家の困惑の声がけっこう飛び交っていたものです。
その意味で、投資信託は普通の金融商品として認識されてきたといえるでしょう。
ただ、銀行や郵便局でも買うことができるようになったためか、今度は預貯金と同じような感覚で捉えているのではないか、と思われる投資家が増えてきているのも事実です。
銀行や郵便局の預貯金は、預けたお金に対して支払われる利子が、あらかじめ決められています。ところが投信では、利益の目標は立てられていても、それが必ず達成されるとは限りません。また銀行預金は、預金額1000万円とそれにかかわる利子を保証してくれますが、投信は予定していた利益どころか、投資した元本まで減らす可能性があるのです。
投信のなかには、貯蓄性の高い性格をもち、大きく儲かることはなくしても、手堅く安定した利益を追求するタイプもあります。しかし、そうした投信でも、元本割れを起こして問題になったこともあるのです。
投信は、分散投資をしたり、投資のプロが運用することで、株式投資などと比べてリスクを低くしていますが、預貯金とはまったく異なるものだということを、よく自覚しておかなければなりません。
保有するあいだに負担しつづけるコストもある
保有している期間中、ずっと負担しなければならないのが、投信報酬というコストです。
これは年間の運用金額の0.2%~2%程度のコストがかかるのが一般的です。残念ながら、運用による収益がマイナスであっても、投信の資金全体から経費として差し引かれてしまう費用です。
仮に投信報酬が年間2%かかるとすると、10年間にわたって保有しつづければ、2%×10年間で20%のコストになります。つまり、最低でも年間2%の運用利益を維持しなければ、完全にコスト割れになってしまうわけです。
株式投信などは、投資の環境によっては非常に高い収益を一時的に得ることができます、しかし、30%とか、50%といった高い利益を継続的に実現する投信というのは、まず考えられません。長期にならしてみると、せいぜい数パーセントというのが一般的だと思われます。そうすると、販売手数料2%(10年保有で年率0.2%)+信託報酬2%というのは、かなりのコスト負担になるものです。
また、コストという点では、分配金などにかかる税金も忘れてはいけません。そして、運用の成果を見るときは、すべてのコストを運用の利益から差し引いて考えないと、本当の利益がわかりません。
短期の保有だと購入時のコストが高くついてしまう
投信には、買ったり売ったり際にかかる手数料のほか、保有しつずけてるあいだに支払う信託報酬という費用=コストがかかります。
それぞれどのような性格の費用なのか、どのくらいの負担なのかについては、今後見ていきますが、今回はコスト負担という側面から考えていきましょう。
まず、いつでも購入や換金ができるタイプの投信を購入するときにかかる手数料(販売手数料)は、購入する金額の1~3%ぐらいが一般的です。
仮に2%とすると、100万円分を購入すれば、2万円の販売手数料がかかるわけです。それを1年間保有したとして、その1年間での収益が2%未満だった場合は、当然ながら差し引きの儲けはマイナスになってしまいます。ただし、この販売手数料は購入したときだけにかかるコストですから、これを10年間保有しつづければ、1年あたりでは10分の1の0.2%分の手数料を負担することになります。つまり、長期に保有すればするほど1年あたりの販売手数料の負担は軽減されることになります。
最近では、この販売手数料がかからない投信も増えてきています。当然、ことらはコストの負担がぐっと軽くなります。
投資信託は長期保有によりリスクを軽減できる《利益や元本は保証されない》
長い間保有しようと思っても、投資は制度上、そうしたことができないしくみがあります。
まず、投信には満期償還の決まりがあって、永遠に保有しつづけることはできません。満期償還とは、投資した元本が投資家に返されて、投信の運用が終了する日があらかじめ決められているもの、と考えてください。
人気のある投資は償還の期限を延長することもできますが、それは例外的な扱いで、多くは満期償還になると、その投信は解散してしまいます。
また、投資資産の残高が一定水準以下に減ってしまったり、投信の価格が一定の水準を越えたりすると、満期前でも償還されてしまうことがあります。
このように、投信は長い間保有することによって、投資対象が一時的に値下がりをしても、時間を掛けて回復するのを待つという方法をとることが難しいものであることを覚えておいてください。
購入する投信を選ぶ際にも、なるべく長時間、保有することができるものを選ぶことが、ポイントのひとつになるでしょう。